1963(昭和38)年創業の長い歴史をもち、自動制御機器のプロ集団として、設計~製作~施工に至る一連の流れを担う姿勢で高い評価を獲得しています。設計品質と生産性の最大化を進め、早い時期からECAD dioを導入。随時アップグレードを行い、設計の戦略化を図っています。(2006年12月取材)
設計生産性を考慮し、早い時期からECAD dioを導入
電気工事材料や部品販売から始めた当社は、制御盤メーカー、さらに制御盤を核としたシステム提案へと事業分野を広げてきました。神戸周辺の大手企業がメイン顧客ですので、開発生産性の向上と多岐に渡る顧客企業のさまざまなツールとのデータ互換性を考慮して、1990年代からECAD dioで効率的な設計を進めてきました。
現在私たちを取り巻く市場環境は、低価格と高品質、短納期が同時に求められる厳しい状況です。その中でお客様の要件や課題に対して、技術や設計の側面からのアドバイスをご提案し、課題解決のソリューションをご提供するのが当社の使命と思っています。
スムーズな戦力化を実現
CADを戦略的に活用することを目指して、2003年にECAD dioへリプレイスし、2005年には場所にとらわれない一層機動的な戦力化のため、ネットワークライセンスへの切り替えを図りました。もちろん新規案件は一からECAD dioで開発を進めていますが、10年前に納品した制御盤の更改案件なども問題なく利用できています。とかく頑固といわれる製造業の職場では、ツールの入れ替えに伴う現場の同意や理解を得るのが難しいものですが、WindowsベースのECAD dioの直感的な操作性は、設計者達にもすぐ受け容れられ順調な稼働が実現しました。オンサイトのトレーニングを受講させていただいた後、OJT的な実戦の中で活用度を深めることができました。その後もサポートコールなどを利用し戦略化を進めています。
戦略的なスタンスで情報環境整備を進める
益々加速化するビジネステンポの中で、設計部門と営業部門、あるいは製造部門とのリレーションの深化も重要になっています。そこで設計データを軽いPDFに変換して概要を確認したり、部品表などをExcelではき出して、ネットワーク経由で下流工程に渡したりするなどの活用を進めています。また、現在リード線の線番や本数に関しては、図面を見ながらパートさんがチェックし、入力しています。しかし、どうしても「安全策」のためのバファーをとるので、現場では余った線のロスが生じています。それらも年間で見れば大きな損失になります。そこで次のフェーズとして、時間・材料のロスを減少させる為に布線や線番の自動化を進めたいと思っています。そのために設計部門でも、自動化を前提とした図面の書き方を再工夫していきたいです。
さらに生産パワーをフル動員した経営戦略推進に向けて
当社は1998年、神戸市西区高塚台の本社工場に加え、同区の複合産業団地に西陣第二工場を設けましたので、まだ生産力には余裕があります。経営戦略としては、これまでのお客様を一層大切にしながら、併せてさらに新しいお客様を増やしていく営業努力を重ねていきたい。そして、ECAD dioの機能をさらに活かした設計パワーを増強し、その生産性拡大を支える開発体力の増強を進めていきたいと思います。