日栄電機株式会社は制御盤・配電盤・分電盤の専門メーカーです。良いものを、より早く、より安くをモットーに、設計・製造・販売を手がけており、更には電気工事や修理にいたるまで一貫したサービスを提供しています。主要製品は、プラント設備用動力制御盤や各種動力制御装置、各種計装盤といった「制御盤」をはじめ、電灯分電盤や動力分電盤、開閉器盤などの「分電盤」、更にはキュービクル式非常電源設備やプラント設備用受配電設備といった「高圧受配電設備」となります。アフターサービスに力を入れており、特に水処理プラントの分野では大きな強みを持っています。
設計業務における工数削減やミスを防止し、効率化を推進するためECAD DCXを導入
当社では、これまで制御盤や分電盤の電気設計に汎用CADを用いてきましたが、設計業務の工数削減やミスを防止し、業務の効率化を進めていくには、電気設計に特化したCADが有効だと考え、電気設計専用CADの導入を検討しました。
ECAD DCXの検討を開始したきっかけは、販売店主催のセミナーでした。実際にECADを利用して盤製造の効率化を実現した他社の生の声を聞き、非常に感銘を受けたことを覚えています。ECAD DCXを活用することで、設計ミスの削減や生産連携による全体効率化につなげることができると確信しました。
実際に導入してみて、部品の発注ミスが非常に少なくなりました。現時点では、流用設計で従来のCADで作成した図面を利用することもありますが、これからECAD DCXで作成した図面が増えてくれば、更に効率化が進むと考えています。
機能面だけでなく、導入支援体制を評価しECAD DCXに決定
以前、汎用CAD上で動作する電気設計専用のアドオンソフトを導入したこともあったのですが、導入時に膨大な部品データを自分たちだけで登録することが難しく、運用にはいたりませんでした。
ECAD DCXの採用については、ECADソリューションズと販売店が導入前から運用の相談に乗っていただけたことが大きかったと思います。立ち上げを支援してもらえる導入支援サービスや販売店の部品マスタ登録支援サービスが利用できること、導入後も手厚いサポートを受けられることが安心材料となり、導入を決断しました。
図面品質と生産性が向上、担当者のストレスも軽減
従来のCADは1ファイル1ページの構成となっていたため、全ページ共通の物件情報を図枠に転記する際、100ページあれば100ファイルに対して同じ作業を行う必要がありました。また部品を拾う作業においては、紙図面にマーキングしながら1つ1つ部品を拾っていたため、ミスも多く作業に丸一日以上かかっていました。
ECAD DCXでは、電気設計専用機能が搭載されており、かつ1ファイルで複数ページを管理しているため、図枠への情報転記や編集作業が一瞬で終わります。また、部品表やリファレンス表も瞬時に自動作成できるので、大幅な設計工数と部品の手配ミスの削減につながりました。結果として、電気設計自体に労力と時間を集中できるようになり、設計品質の向上や担当者のストレス軽減にもつながっています。
導入支援サービスによりスムーズに利用を開始
ECADソリューションズによる導入支援においては、ECAD DCXの基本的な使い方やひな形の作成だけでなく、当社の設計方針や製品設計に合わせた使い方なども一緒になって考えていただき、アドバイスをもらえたので、スムーズに運用を開始することができました。費用はかかりましたが、それだけの価値はあったと思います。
今後の展望
今後は、ECAD Libraryの部品情報の利用など、更なる設計効率化につながる運用についてECADソリューションズと販売店に相談しながら検討したいと考えています。将来的には、新規採用した設計者が短期で戦力化できるよう、設計業務の標準化などにも取り組んでいきます。