『制御盤製造のDX』を初出展
ものづくりフェア2021

当社は10月13日から15日に開催されたものづくりフェアに展示会初出展となるWIRE CAM DXをはじめとした制御盤製造のDXをテーマにしたソリューションを出展いたしました。

当社ブースではECAD DCX、WIRE CAM DXを中心に構築するバリューチェーンを活用することでITの活用による盤製造のDXの実現をご紹介いたしました。




まず全体の概要をご紹介いたします。

当社製品であるECAD DCXは電気設計専用の2DCADでありつつ、2Dの汎用CADを上回る作図機能を有しています。そのため、従来使用中の2D CADからの完全な置き換えが可能です。

置き換えることによって、電気設計の作図効率化のみならず、作図時の設計データの整合性を担保することが可能になります。



具体例を紹介すると、一般に制御リレーは電気回路上ではコイルと接点からなる一式の図記号で表現されます。接点の図記号は使用する部品の使用に基づき使用できるが数が決まりますが、ECAD DCXでは作図時に接点の使用数がリアルタイムに管理され、設計者は一目で接点の使用数を把握できます。また、コイルと接点の図面内でのページや位置を接点構成表として配置でき、これらの情報は自動的に更新されていきます。そのため設計変更時の設計者の負荷は大幅に軽減されます。


この様に専用CADを使用すると電気設計は飛躍的に省力化ができます。当社製品によるバリューチェーンではこの専用CADによる効率化をさらに調達、製造に展開します。

ECADで設計した情報から部品手配用のリストの自動作成が行え、これまでの手配用部品リストの作成工数を削減できます。また、ECADで設計した板金図はそのままCAMで利用できる様、不要な情報をフィルタして出力可能です。

また、出力方法を日東工業キャビスタ向けの出力とすることでECAD図面の情報をダイレクトにキャビスタにアップロードし、キャビネットの手配を行うことができます。

キャビスタでは日東工業の高品質な製造済みのキャビネットをECADから送信されたデータを元に5軸のレーザー加工機で加工するため、短い納期でキャビネットの手配ができます。また、キャビネットはすでに製造済みのため、在庫数の把握ができ、必要数の確保も容易に行えます。



WIRE CAM DXは盤の組み立て配線の工程をIT化し、これまで俗人化してきた盤製造の作業を標準化できます。また、製造の工程を再定義することで作業を並行化でき、大幅な納期の短縮も実現できます。

製造作業の標準化では技術者が必要な分野と、技術者ではなくても作業可能な分野を明確化し、分野ごとに作業者をアサインできるようにします。これにより、専門技能が必要な分野を少人数の技術者で対応しつつ実際の作業は技術者無しでも進めることができるようになります。

本展示ではこのような設計から調達、製造までのバリューチェーンを実際の現場に見立てた展示ブース内でご紹介いたしました。



では、実際のご紹介内容を解説いたします。

初めは小寺電子製作所のキャスティングC371AとCTKのホットマーカSP8801のご紹介です。WIRE CAM DXではECADはもちろんの事、様々なCADで作成した制御盤のレイアウトを活用して組立配線工程の作業をIT化します。

作成した加工情報を利用することで見ていただいているように電線の加工やマークチューブの印字を自動化できます。一般にマークチューブの印字データは図面を見ながら手入力し作成しますが、本製品では回路図の情報を基に印字データを自動作成します。また、作成順序は配線工程の作業順序と同じになっているため、印刷後の段取りも容易です。

電線加工機でも配線工程と同じ順序で順に電線を加工します。加工時の長さはWIRE CAM DXでシミュレーションし測長済みですので、作業者はPCのEnterキーを押して加工開始の信号を出力するだけです。順に加工される電線に順に出力されているチューブを挿入することで図面を参照することなく電材の加工を進めることができます。

ここで、本仕組みで生産性の向上を実現されたユーザ様の事例をご紹介いたします。栃木県に会社を構える「株式会社バンテック」様の事例です。

バンテック様は、昭和23年に鈴木電機として創業し、昭和53年より配電盤事業を開始、平成4年に配電盤専門メーカーとして鈴木電機株式会社より独立しました。

バンテック様は盤製造の全工程の社内一貫生産を実現されており、短納期・高品質・低価格を実現されています。



バンテック様では従来からCADをもっと活用して生産性の向上が図れないか検討を進めておられました。

しかし、盤製造においては技術者が図面を参照しつつ機器のレイアウトを想像し、有孔ボードにピンを刺して配線ルートを作成、配線材の加工を行い、線材を結束して束線を作成するいわゆる釘配線で作業を進めておられました。

作成した束線はパート作業者が盤内に組付けを行っていましたが、図面から束線を作成する技術者が限られるため、急な増産などへの対応はできていませんでした。

配線の支援ツールとしてCTKのホットマーカ、および小寺電子のキャスティングを利用はされていましたが、コモン線の加工などの一定の範囲での利用に留まっていました。

その様な中、従来から受注していた盤の増産の依頼を受けることになり、従来の工法では対応が難しく対応方法を模索する中でECADの配線測長ソリューションを紹介する機会をいただき、従来の作業の延長線上で、かつ既設の設備を有効活用できるということで採用を決定いただきました。

従来の釘配線の工程を配線測長のシミュレーションに置き換え、作成したデータで電材の加工を実施、配線工程で活用することで、これまで技術者が実施していた電材の加工工程をパート作業者で実施できるようになり、製造能力の大幅な向上を実現されています。



次にご紹介するのは「株式会社アイデン」様の事例です。アイデン様は、設計・板金・塗装・組立・検査部門を備えた一貫生産型の自動化制御盤メーカーです。

1971年、金沢市に「池内電機製作所」として創業、最新の技術を積極的に取り入れることで差別化に取り組んでいます。



アイデン様では長年製造現場の機械化、熟練作業者に頼らない生産体制への改革を模索しておられました。

その中で弊社製品であるWIRE CAM DXを導入し、運用を検討いただいておりましたが、初期段階の検討では従来の枠の中で検討を進めており、設計部にとってはこれまで製造に任せていた配線材の選定を含む製造情報を作成する必要による負荷の増大、製造部では現場の事情に合わせて選定していた部材の選択などが、設計によりあらかじめ決められてしまうなどの自由度の低下、あわせてこれまで発生してこなかった図面から製造指示への展開に必要となる工数など、様々な課題が発生し、なかなか運用が進まない状況となっていました。

その様な状況の中、当社で運用までの青写真をご提案する機会をいただき、設計から製造指示までを担当する新しい組織の構築をご提案し、採用いただきました。

業務改善のための専任チームとして設計、製造、調達の中から人材をアサインし、プロジェクトチームを構築、立ち上げに成功され、現在ではチームはIWS(I-DEN Wiring Solution)事業部として増員の上運用しておられます。

現在アイデン様では自社で開発された作業台にPCモニタを組み込み、作業指示を画面上で確認して配線作業が行えるようにされています。また、専用の配線ラックは配線指示の順に配線を段取りし、ピンチでかけてあります。

このラックを使用することで配線を順に取り作業を進めることができ、作業の効率化につながっています。また、線材ももつれることなく片手で取り外すことができ、作業性が向上しています。



続いてご紹介するのは当社新製品WIRE CAM DXで新たに連携が可能になった加工機のご紹介です。




WIRE CAM DXでは従来連携していたライオンパワーのHI-1000シリーズ、CTKのホットマーカなどに加え、壬生電機製作所のチューブプリンターMP-60Nや、シュロニガーのEcoStrip9380などのCaymanに対応した各種加工機、Komaxの製品などに対応しました。

この新たに対応した壬生電機製作所のMP-60NとシュロニガーのEcoStrip9380はソフトウェアから機器のコントロールが容易にでき、現場のニーズに合わせたカスタマイズにも対応できます。

本展ではMP-60Nのカスタマイズ事例として当社ユーザ様の八光オートメーション様の事例をご紹介させていただきました。






八光オートメーション様ではMP-60Nなどの市販の機器を組み合わせて電線の切断、およびマークチューブの挿入を自動で行う装置の開発を進めておられます。



この装置では1本の線材に両端のマークチューブを通すため、捨てチューブと含めて4個単位でチューブを切断する対応を行っています。

また、MP-60Nでは印刷時に印字向きを反転して印字する機能を持つため、WIRE CAM DX上で機器への電線の入線方向を判定し、適切な印字向きを設定したうえで印字データを作成することで、ご紹介した自動機でチューブを挿入した際にも適切な自動で印字向きに設定されます。八光オートメーション様では本装置をさらに改善し、将来製品として販売することも視野に入れておられるとの事です。


最後にご紹介するのはECAD DCXで作成した板金図を活用した日東工業キャビスタとの連携です。日東工業は本展示会にも出展し、耐風雨キャビネットである「タフテクト」や感震ブレーカ、コンシューマ向けにはプライベートボックス、宅配ボックスなどを出展していました。

当社展示ブースでは実際にキャビスタで手配したキャビネットを加工例として展示し、日東工業のキャビネットの品質や加工結果の品質などを確認いただきました。

ECADとキャビスタを連携することで、従来発生していた板金加工用図面の準備や、NCと連携するために発生していた加工に不要なデータの削除などのCAM用のデータ加工作業は不要となります。また、キャビスタを従来から利用されていた場合でもキャビスタの画面上で加工指示を作成する工数が無くなります。高品質のキャビネットを図面から直接出力したデータで発注できるECAD-キャビスタ連携でキャビネットの調達は大幅に省力化可能です。

この度は当社ものづくりフェアでの展示を通してECAD DCXとWIRE CAM DXを活用して構築するバリューチェーンの紹介をさせていただきました。当社製品群は様々な既設の設備を応用し、盤製造の生産性向上、DXに貢献します。製造現場の改善を計画しておられる皆様はぜひ一度当社にご相談ください。


【出展製品】

・電気設計CAD『ECAD DCX』

(製品サイト:https://www.ecad-sol.com/product/ecad-dcx/


・盤製造支援システム『WIRE CAM DX』

(製品サイト:https://www.ecad-sol.com/product/wire-cam-dx/


・株式会社シーティーケイ ホットマーカー『SP8801』

(製品サイト:https://www.hotmarker.co.jp/product-info04.html


・株式会社小寺電子製作所 全自動電線切断皮剥機キャスティング『C371A』

(製品サイト:http://www.kodera.co.jp/casting/c371a.html


・株式会社壬生電機製作所 電気配線用高速マルチプリンター『MP-60N』、チューブストッカー『ST-1』

(製品サイト:https://www.mibudenki.co.jp/product/8197


・シュロニガージャパン株式会社 全自動ケーブル切断・ストリップ装置『EcoStrip 89380』

(製品サイト:https://www.schleuniger.com/ja/


<お問い合わせ先>

株式会社ECADソリューションズ

営業技術部 マーケティンググループ

メールアドレス:es-mktg@ecad-sol.com