株式会社三葉製作所様Case study

株式会社三葉製作所様
  • 押出成形機/電線被覆装置メーカー

短期間でECAD DCX運用体制を構築

株式会社三葉製作所は、1930年の創業以来、燃料ホースや窓枠といったゴムの押出製品を製造するゴム押出機(押出成形機)を軸に、プラスチック押出機や電線被覆装置などの製造・販売を手がけるゴム押出製品のリーディングカンパニーです。設計から製造まで一貫生産することで、自動車、建築、船舶、医療、IT、家電など、さまざまな分野における顧客の要望に合わせた製造システムを提供するとともに、世界有数の樹脂成形機メーカー製品の総代理店業務も務めています。

導入の経緯

電気設計の品質改善、生産性向上を図るためCADを刷新

当社の電気設計部門(技術部 第二課)ではゴムの押出機や電線被覆装置など自社製品の電気設計を担当しており、年間約150件の制御盤を設計しています。

これまで設計ツールとしてECAD dioを運用してきましたが、使いこなすところまで到達できておらず、設計業務の効率化、スピードアップ、省力化、品質向上、仕様変更に対する柔軟かつスピーディな対応などの課題に対処するため、また、PC環境の入替もあり、ECAD dioからECAD DCXへ移行し、設計環境を刷新することを決定しました。

現在は管理者2名が、設計環境の構築や設計ルールの定義のほか、社内向けの操作サポート、部品情報などの設計データの登録・管理、ECADソリューションズとの窓口などの業務を担当しています。

構築した新たな設計環境では部品データ約5万点の登録が完了しているほか、不足データの登録プロセスも確立しており、スムーズな運用を進めることができています。

また、当社で全社的に利用している図面管理システムとの連携も構築が完了しており、このシステム上で図面の管理も実現できています。

技術部 次長 兼 第二課課長
北沢 輝美様

ECAD導入の理由

操作性・機能性などを比較検討し、ECAD DCXを採用

CADの刷新にあたっては、全社的に使用している機械・装置向けのCAD製品などの検討も実施しましたが、実際の使い勝手、部品管理機能や板金加工機との連携機能など専用機能が充実しており、かつ長年使いなれてきたECAD dioの操作性を継承したECAD DCXを選択することとしました。

さらには、機能を十分に活用し、運用することで製品の品質や性能、信頼性、コストパフォーマンスの向上を図ることを重要ポイントと考えました。その実現方法として、お客様に喜ばれる製品づくりのベースとなる設計環境を迅速に構築するため、ECAD DCXの採用に合わせてECADソリューションズの支援サービスも依頼しました。

技術部 第二課
柳沢 浩司様

導入後の効果

ECAD DCXエキスパートの育成により組織力の強化も

ECADソリューションズの支援により設計環境の構築、設計ルールの定義、既存データの移行と活用などの作業を通常の業務をこなしながら推進することができました。これによりスムーズにECAD DCXの導入・移行を進められたとともに、継続的に設計業務の改善を進めることができる体制が構築できたと感じています。

担当となった管理者2名にとっては苦労した場面もあったと思いますが、他の設計者の相談に応えることができるようになるなど、業務環境の整備だけではなく自身の成長や組織力の強化にもつながったと思います。

技術部 第二課
石井 嵩浩様

生産性向上、作業負担軽減にも貢献

ECAD dioからECAD DCXへの移行だったため、従来慣れ親しんでいるインターフェースに加え操作性が向上し、より直感的に操作できると設計者からの高評価も得ています。

ECAD DCXでは登録部品を割り当てた際に、使用できるシンボルの一覧から図面に簡単に配置できるなど、設計を効率化する機能やミスを防ぐ機能があり、設計生産性向上、品質向上に非常に役立っています。

また、この度の移行をきっかけに最新のJIS規格に準拠したシンボルの採用をはじめ標準図の整備も進め、図面表現の標準化やメンテナンス工数の削減にも貢献しています。

ECAD dioでは使用できていなかった部品表の作成などの各種機能も活用できるようになり、設計業務全体の生産性向上や設計者の作業負担の軽減にも役立っています。

技術部 第二課
甲田 真己様

今後の展望

現在の管理者を中心として今後はさらにECAD DCXを駆使した設計手順や手法の確立・展開を進めていきます。これにより設計工数の削減や設計品質の向上をさらに図っていきます。

また、製造現場との連携強化のためWIRE CAM DX(盤製造支援システム)の導入も検討しており、製造プロセス全体の改善やリードタイムの短縮、品質の向上などに取り組んでいきたいと考えています。

ECADソリューションズには、今後も継続的に改善のための支援をお願いしたいと思います。

技術部第二課のみなさん